届くことのない想いをここに。

届くことのない想いをここに。
　
　
連絡を取れなくなったのが、あまりにも突然だったので、私自身とてもとまどい、
現実を受け入れるのに相当の時間を費やしました。多分今でも完全に受け入れる
ことはできていないかもしれません。でも、あなたの中では、今回のことは恐
らく突然のことでもなんでもなく、心の中ではずいぶん前からその機会をうかがっ
ていたのでしょう。

少しずつ私といる時間が苦痛になっていたのだろうと思います。私自身もそれは
なんとなく感じてはいました。私にとってもあなたと一緒にいる時間はほんの少
しの苦痛を伴うものになっていました。嬉しい反面、あなたの本心がわからず、
自分を出せなくなっていたからです。だから、私たちがこのような結果になった
ことは、むしろ必然だったのかもしれません。

私は、常にあなたの中にいる彼女の存在に怯え、あなたが私に隠れて連絡を取り
続けていることが許せませんでした。週末に連絡が取れないたびに、また彼女と
会っているんだろうかと、あらぬ疑いを抱き、あなたを信じることができず、そ
んな自分にも嫌気がさし、苦しんでいました。

私は彼女の存在が怖かった。

あなたが彼女のことを話さず隠そうとすることで、あなたの中に少しだとしても
彼女がいることがわかったからです。
　
　
私はきっとあなたを許せない。
なのにどうしてあなたを忘れることができないんだろう。

私にも感情はありました。
あなたを心配する想い。
あなたを思いやる気持ち。
あなたに会いたくて切ないくらい苦しい心・・・。
でもそれらの感情はすべてあなたを愛していたからでした。

電話に出なければ。
メールに返信しなければ。
いずれは私も諦めて連絡も来なくなるだろうと思っていましたか？
なぜはっきりと別れを伝えてくれなかったのですか？
私はあなたからの最後の言葉を待っていたのかもしれない。
自分からは怖くて言い出せなかった最後の言葉を。　
　
でも、いまさらですね、すべて。
私もはっきりさせることが怖かった。だから待っているしかできなかった。私は
自分からあなたに別れを言うこともできなかった、したくなかった。どんなにあ
なたをおもっても、あなたとの時間を戻すことはできないし、あなたと再び心が
通い合うこともできないんだよね。そんなことはわかってるんです。でも、どこ
かであなたとつながっていたい。どこかに二人の可能性を残しておきたい。

そんな私もずるいですね。